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ヘアーデザイナー土田哲也のお役立ちコンテンツ

ヘアカラーの不思議

ヘアカラーの種類と染まる仕組み

2016/10/18

最近、巷では

トリートメントカラーやマニックパニック(マニパニ)や簡単に染められるホームカラー等

様々な染毛剤が売られてます。

ホームカラーをしたらものすごい色になっちゃった!

ホームカラーをしたら傷んでしまった!

ホームカラーしてからサロンでカラーしたら染まらなかったまたは変な色に変色してしまった!

なんて事は一昔前はよく聞く話でしたが

最近では安全性や色味の充実により

そういった事は以前よりは減りましたね。

ですが選ぶ薬剤の種類によってはまだまだ危険が潜んでます。

今回はそんな

カラー(染毛剤)

のお話しです。

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カラー剤の種類

大きく分類すると5つに分ける事が出来ます。

①永久染毛剤

さらに

酸化染毛剤と非酸化染毛剤(金属染毛剤)に分けられます。

酸化染毛剤とは

主要成分

1剤の染料とアルカリ剤と基剤

2剤の酸化剤と基剤からなります。

作用

アルカリ剤には毛髪を膨潤させる効果があり、染料と酸化剤(過酸化水素)を浸透しやすくします。

浸透した酸化剤(過酸化水素)はアルカリによ水と酸素に分解され、その酸素が髪のもつメラニン色素をさらに分解して髪は明るくなり染料が付着します。

そして染料が酸化重合(染料が結合し大きくなる)し髪の中に定着します。

基剤は染料の粘性(液体の粘り度)を調整します。

液状、クリーム、フォーム等。

種類

酸化染料と直接染料に分ける事が出来ます。

酸化染料は

*主剤染料(ジアミン系染料)

単独で発色する染料でブラウン系の色調。

ココアブラウンやダークブラウンや白髪染めなどに多く含まれている。

*カプラー

単独で発色せずに主剤染料(ジアミン系染料)

と組み合わせる事で発色します。

アッシュ系、マット系、バイオレット系などの寒色系カラーに多く含まれます。

直接染料(ニトロ染料)

酸化染料とは異なり、酸化はせずに元から発色している染料です。

オレンジ系やイエロー系やレッド系などの暖色系カラーに多く含まれます。

特徴

髪の明るさと様々な色を表現出来るヘアカラー。

白髪染めからファッションカラーまで幅広く対応出来ます。

主剤染料であるジアミン系の染料は頭皮への刺激がある為かぶれやすい方やアレルギーのある方には向かない。

サロンカラーの使用アルカリ剤はアンモニア(揮発性)で明度が明るくなりやすくアルカリが残留しずらくその後の傷みが少ない。

ホームカラーの使用アルカリ剤はモノエタノールアミン(不揮発性)でやや明るくなりづらくアルカリが残留しやすくその後の傷みがでやすい。

サロンカラーには微アルカリカラーで痛みを最小限にカラーチェンジ出来る酸化染毛剤がある(髪を明るくする事は出来ない)

非酸化染毛剤(金属染毛剤)とは

主要成分

鉄塩と多価フェノール

作用

鉄塩とタンニンが加水分解され役色子酸が生じ錯体を形成し酸化され褐色となります。

(お歯黒式)

特徴

明るさは出ない為黒髪には染まりません。

かぶれにくい為染みやすい方でも染めやすい。

②脱色剤(ライトナー)

主要成分

アルカリ剤と酸化剤

作用

アルカリ剤で髪を膨潤させ薬剤を中に浸透させ毛髪のメラニン色素を分解して髪を明るくする。

毛髪の酸化重合した染料の一部を分解する。

特徴

1214レベルまで明るく出来ます。

毛髪に残っている染料の一部を分解する事が出来る。

頭皮への刺激がある為かぶれやすい方には向かない。

髪へのダメージは大きい。

③脱色脱染剤(ブリーチ)

主要成分

アルカリ剤と酸化促進剤と酸化剤

作用

脱色剤(ライトナー)と同様メラニン色素を分解し髪を明るくする。

毛髪の酸化重合した染料を分解する。

特徴

髪を1516レベルまで明るく出来る。

黒染めの髪を明るくする事が出来る。

頭皮への刺激がある為かぶれやすい方には向かない

髪へのダメージは大きい。

④半永久染毛剤

種類

酸性染毛料と塩基性染毛料に分けられます。

酸性染毛料とは

主要成分

酸化染料と酸と基剤

作用

浸透剤のベンジルアルコールにより髪にコルテックス(毛皮質)の一部に入り、毛髪のカチオン性(プラスイオン)と染料のアニオン性(マイナスイオン)がイオン結合する事で染まる。

特徴

カラーリンス、カラートリートメント、ヘアマニキュアなど。

髪は明るくする事は出来ない。

明るい髪に染める事で綺麗なはっきりとした鮮明な色味を表現する事が出来ます。

頭皮につくと取れずらい。

傷みがない。

色落ちが早い

塩基性染毛料とは

主要成分

塩基性染毛料と酸もしくはアルカリ剤と基剤

作用

毛髪をマイナスに帯電させプラスの電荷をもつ塩基性染毛料にイオン結合さそ染める。

基剤のphが高いほど染毛しやすくなる。

特徴

マニックパニック(マニパニ)やカラーバターなどが代表的。

髪は明るくする事は出来ない。

明るい髪に染める事で綺麗なはっきりとした鮮明な色味を表現する事が出来ます。

酸性染料とは違いベンジルアルコールなしでも染まるので頭皮についてもとれる。

傷みがない。

色落ちが早い

一時着色料(毛髪着色料またはテンポラリーカラー)

主要成分

顔料と基剤

作用

髪の表面に着色料(顔料)を付着させて髪色を変える。

特徴

シャンプーで落とせる。

1日だけカラーチェンジしたい場合に良い。

その他

ヘンナ(植物性染毛料)

ヘンナの葉に含まれるローソンが毛髪表面や内部に浸透した染まる

色味はオレンジで白髪も染まる。

かぶれる事もある。

銀染料

銀を使用した染毛剤があり白髪には作用するが

その後、酸化染毛剤を使用すると染まりずらかったり緑色に染まってしまう。

パーマがかかりづらくなる。

まとめ

ここ最近ではホームカラーでも様々なカラー剤が出回っており、ドラッグストアで簡単に購入しセルフカラーが行えます。

ですがそれには危険も潜んでます。

知識のない状態で目的に対して不適切なものを使用してしまうと変な色味や今後のカラーに悪影響を及ぼすことがあります。

染毛剤(ヘアカラー)には表現したい色味や明るさ、白髪染め、黒染め落とし、一時的に染める、かぶれずに染める等、様々な目的があります。

また髪の状態に応じて(カラーの残留色、パーマ毛、縮毛矯正毛、ブリーチ毛、コテやアイロンを繰り返したタンパク変性毛)適したカラー剤の種類、配合比率があります。

サロンカラーはそれらを踏まえて緻密な計算のもと、カラーレシピを配合してます。

ホームカラー=

ではもちろんありませんが正しい知識で選定することが大事です。

そして本当に髪の事を考えるのであれば必ずサロンカラーをしましょう♪

良いヘアライフを♪

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